こんにちは!管理人【ラテ】です。
今回も、学校現場で気づいた≪子育てのちょっとした工夫≫をお知らせしますね!
少し前までは、まだまだ幼児っぽさの抜けなかった一年生も、お正月を過ぎた頃からなんだか頼もしくなります。
入学してから9ヶ月も過ぎ、「もうすぐ2年生になる」と言う自覚も、そろそろ出てきたようです。
ずいぶんいろんなことを体験してきたものね~。
それぞれの子どもの個性が、クラスの中でさらにはっきりしてくるのも、ちょうどこの頃なんです。
今日はちょっと気になる点を挙げてみます。
おとなしい優等生が心配
担任の先生にも慣れ、クラスの友達ともかなりなじんで自由度が増してきた一年生ですが、
時々その中で
「この子、ずいぶん緊張感が高いなぁ。 疲れないかな。」
と感じるお子さんがいます。
特に女の子でしっかりした子に見受けられます。
お勉強も、運動も、なんでもそつなくこなす子です。
大人からみれば「うちの子と違って、〇〇ちゃんて、すごいわね~。うらやましいわ!!」と思われる子です。
でも、学校現場でサポートしている我々にとっては、
こういう子優等生タイプの子は「ほぐれていないかも」と感じてしまうのです。
それは、クラスがザワザワと落ち着かない時や、先生を教室で待つ時間に気づきます。
一年生にしては年齢以上の高い緊張感を持続しているからかもしれません。
一昔前の小学校では、当たり前にこういう子が何人もいたものでした。
しかし現在は、学校での子どもの自由度がかなり高くなっているので、子どもたちはかなり個性的です。
だからきっと目立つんですね。
こういう優等生タイプの子どもは先生側にとっては、かなりありがたい存在です。
こういう子は授業や活動に前向きで、指示もしっかり聞けるので、クラス運営上のカナメになってくれます。
でも、それに安心しているとちょっと心配だなと思うことがあります。
あるとき、突然つらくなる、苦しくなる
ささいなことで、感情が高ぶって泣いてしまう子がいます。
きっかけはほんとにホントに小さなことなのです。
「なんでそんなことで?」「いったいどうしたんだろう」と周りの大人も、考え込んでしまいます。
また、別の形で現れる子もいます。
クラスの子と言い争いになり、つい手が出てしまうこともあります。
いつもあんなにいい子なのに、なぜか「ゴメンね、」と言う一言が言えず、固まってしまうのです。
なかには、急に押し黙り何も動かなくなる子もいます。
先生やお友達の問いかけにも返事をせず、机の上に顔を伏せて拒絶するかのように、顔をあげません。
いずれの場合も、そんなに悲しくなるほどの出来事が周りには思い当たらないのです。
ただただ、その子の中では内面で激しい感情があり、
普通にやり過ごすことができない状況になってしまったのだと思います。
ことばで伝えることもまだうまくいかない年齢なので、「どうしたの?」「何かイヤな事があったの?」と聞いても
せいぜい首を振るのが精いっぱいです。
「一生懸命頑張って、我慢していたのが、もう限界に達してこらえきれなくなったのかな~」
と、私は最近感じるようになりました。
そう思って普段の様子を振り返ってみると、
この子が身体を堅くしてしっかり姿勢を正して、待ち続けるシーンを
よく見かけていたことに思い当たりました。
騒ぐ子、荒れる子の合間で埋もれてしまう
教室では、先生たちはやはり授業の妨げになるような行為をする子に、注意を払うことが多いです。
特に発達系の問題を抱えた子が2,3人クラスに居れば、かなり担任の負担は大きいのが現状です。
今どきの小学校では大声でたしなめる、叱ることは極力避けています。
そのため、騒ぐ子や荒れる子にも穏やかに時間をかけて、落ち着かせることを重視しています。
でも当然、授業や活動は中断してしまいますので、当事者以外の子は自体の収束を待ち続けることになります。
もうお分かりだと思いますが、なんでも理解が早く呑み込みも早い優等生タイプの子にとって、
この「待ち続ける時間」はかなりストレスがたまる時間なのです。
イライラしながら、ふざけることもせずに、緊張した時間を過ごすのが、学校生活の大半だとしたら。
このようなことを「もうイヤだ!」「早くうちに帰りたい」と感じても、無理もありませんね。
幼稚園や保育園では、このような時間の過ごし方は、ほとんど体験していない事でしょうから。
実は私はこのように「我慢し続けている子がいる」ことを、数年前の中学校の相談室で、不登校児から聞きました。
その時はこの不登校になった中学生自身の問題だと思い込んでいたのです。
「でもね、先生、そういう子っていっぱいいるんだよ、ほんとは。」と醒めた表情で話してくれた子でした。
ここ数年間、小学生の学校での様子をつぶさに見る立場になって、あの中学生の言っていた言葉がよみがえってきたのです。
では、我が子がそのような苦しさを訴えた時、親としてどのように対処すればよいのでしょうか?
傾聴、共感
このような子どもにとって、一番の救いであり、よりどころは、なんといっても家族です。
その中でも大きな存在は お か あ さ ん
我が子から思いがけない「学校がイヤ」「行きたくない」と言う言葉を聞いても、焦らないでください。
落ち着いて、「どうしてそういう風に思うのか」を聞いてあげてください。
ただひたすら、聞いてあげる これが 傾 聴 です。
慣れないととても難しいです。
ついつい、大人としては「こうしたらいいのでは」とか「それはダメ」とか、評価や助言をすぐに口にしてしまいます。
上手に気持ちをいたわりながら、子どもの話を聴き取ってください。
次に 「それは悲しかったね」「よく我慢できたね」と子どもの気持ちに 共 感 してあげてください
子どもを身体の脇にしっかり寄せて、ぎゅっと抱きしめたあげるだけでもいいですよ。
そして、体をさすってあげることができるのならば、それだけけでも子どもの心が癒されて行きます。
子どものレジリエンス(修復力)を高める「遊び体験」
このような苦しさを子供が伝えてくれることは、お母さんや家族を信頼しているからです。
その次に大人がすることは、子どもの中のレジリエンス(修復力)高めるための行動です。
それは、とっても簡単で、楽しいことなんです。
「一緒に遊んであげること。」つまり遊び体験なんです。
べつにどこかに行かなくても良いのです。
おうちでお菓子作りでもOK。
近所のおさんぽでもOK。
お子さんの好きなことに、ひと時付き合ってあげてください。
忙しいお母さんならば、休日に一緒にすきなTVやDVDを見てあげるのでもいいですよ。
大変でしょうが、少し努力して、お子さんとの「遊び体験」の時間をもつようにしてみましょう。
こういう「遊び体験」がいつものかわいい我が子が戻ってくるための特効薬だと思えれば、
ね、やれそうでしょ!
ついでに自分自身のリラックスタイムにもしちゃいましょう!
そして、一ひねり手を加えていただけるのならば、お母さん自身もちょっと遊び心をトッピングしましょう。
緊張感が高いお子さんには、少しずつちょっとした「いたずら心」や「冒険心」を教えてあげてください。
優等生タイプのお子さんのお母さんは、ご自身もまじめで能力の高い方が多いです。
そんなお母さんがモデルになって「羽目の外し方」を教えてあげてほしいのです。
そうすれば、子どもは自分の力で気持ちを切り替えたり、考えを変えてみることができるのです。
お父さん・お母さんをはじめとする家族には、そんな力があるんですよ!
なによりも、お母さんご自身が楽しいと感じながら、お子さんと一緒に遊んであげてください。
それが一番のヒケツなんです。
ぜひ、試してくださいね。
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