さんすうはきらい!!
9歳のA子ちゃんは「さんすうはきらい」と言う子です。
2年生の後半で転校したため、転入した学校の授業内容に戸惑い気後れしたのが、一つの要因のようです。
普段は、歌を口ずさんだり、ダンスのまねごとをしたりする陽気な女の子ですが、どうも算数にはすでに苦手意識が出ているようでした。
なんとかこのA子ちゃんにも算数の「解けたときのスッキリ感」を味わってもらいたくて、
何か良い方法はないかと、考えていました。
そこでふと、思いついたのが、「ナンプレ」
世界的にも名前を知られたあの「数独」の簡易版です。
今回はさらに4マス×4の初心者用を使ってみることにしました。
初めてのナンプレ
2 | あ | 1 | い |
う | 3 | 2 | え |
お | 1 | か | き |
3 | く | け | こ |
↑ 図1
Ⅰ)【ナンプレ】というクイズをしよう と誘いました。
①まずはウオーミングアップで、下記のような4マスの数字を見せます。(図2)
数字を見たとたん、 『え~っ、さんすう、ヤダー!!』と逃げ腰でしたが
「計算はしないから大丈夫!」と約束して、取り組むことになりました。
1 | 2 |
3 | ?4 |
(図2)
ウオーミングアップとして図2から始め。ます
「1~4の数字を空いているマスに入れるだけなの。
今、一つのマスが❓になっているよね。
そこには1~4の数字の何を入れればいいと思う?」 と尋ねると
『え~.超かんたん!4だよ、4』と得意げです。
「では、これはどうかな?」 と同じような(図3)を見せると
2 | 4 |
3 | ? |
(図3)
『ぜんぜん、かんたん!そこには 1 しか入んないもん。
ね~、もっとやりたい!』と乗り気のA子ちゃん
「そう、簡単なの。数字のジグソーパズルみたいなものだから。
もう少しマスの多いのもやってみようか」と促しました。
16マスに挑戦
1)今度は4マス×4の解き方を説明
このパズル(ナンプレ)には、ルールがあるから、それを手がかりにすること
ルール | となりあったマスには同じ数は入らない |
どこから始めるかを、よく見てから決めて、スタートすること
たて・よこ と みぎ・ひだり を見ながらかんがえること 等を説明します。
そして先ほどの(図1)を、再びA子ちゃんに見せました。
2 | あ | 1 | い |
う | 3 | 2 | え |
3 | 1 | お | か |
き | く | け | こ |
(図1)
ところがA子ちゃん、急に数字が多くなったため難しく感じたようで、『ムリ~、できないよ!』とすでに半分逃げ腰です。
算数や数字が苦手なA子ちゃんは、いつもちょっと難しいかなと思うと、逃げたくなるようです。
すかさず声掛けして、励まします。
「これはね、さっきの4マスの部品が4つ合わせてあるの。でもやり方は同じ。
部品を一つずつ片づけていけばいいんだよ。」と伝えます。
「一緒に一段ずつ考えてみよう。
まずはどこから始めようか?、どこからがいいと思う?」と尋ねます。
A子ちゃんも気を取り直して、(図1)をちゃんと見始めました。
じっと図を見ていたA子ちゃんが、「 【あ】 と 【い】 は分るけど... 」 と答えてくれました。
ここで、サポートする側は上の2段だけが見えるように、書いてある紙を折って工夫します。(図4)
「そう、わかったの?すごいね。上の段が見やすいようにするよ。
じゃぁ、【あ】と【い】に何が入りそうか、教えて」と励ますと
(図4)
2 | あ | 1 | い |
う | 3 | 2 | え |
『【あ】は 3 か、4 だけど、3は下にあるから、違うよね。
「あ」には 4 が入ると思う。
そしたら、「い」もわかった。 ここが 3 だよね。』
とマス目に数字を描き込んでいく、A子ちゃんです。
(図5)
2 | 4 | 1 | 3 |
う | 3 | 2 | え |
「おう、すごいね。できたね。次の段も解けそう?」と 嬉しそうなA子ちゃんと次の段に進みました。
すると、A子ちゃんが小さく叫びました。
『あ、【う】がわかった。1 が入るよ。
なんだ、じゃぁ【え】は 4 だ! 』
と得意そうにさらに数字をマス目に書き込んでいきました。
こうして、後の2段も助けなしでも自分で解くことができたのです。
完成図がこちら↓↓
2 | 4 | 1 | 3 |
1 | 3 | 2 | 4 |
3 | 1 | 4 | 2 |
4 | 2 | 3 | 1 |
『たのしかった~!ナンプレ、だ~いすき
ねぇ、またやりたいから、作って来てね!』 とご機嫌なA子ちゃんでした。
まとめ
一つのモデルケースとしてA子ちゃんの数字嫌いにはナンプレが効果的だと言う結果が出ました。
計算なし、式なし だけど数字を扱うクイズ====ナンプレ
これが算数に結びつくことは子どもたちには分らないかもしれません。
身の回りの生活の中でも、数字はたくさん使われています。
さらに中学では正負の数や方程式が入り、ますます複雑になるのが算数・数学領域です。
まずは、数字が好きになる、苦手に思わなくなることが、
こどもたちにとって 算数への興味の第一歩 のような気がします。
今回ご紹介したA子ちゃん以外にも、1、2年生で興味・関心を示した子が大勢出てきました。
子供向けのナンプレも出ていますので、「うちの子、さんすうニガテかも…。」と言う方は
試しに買って、まずお母さんがやるところを見せてあげてください。
おうちの方と一緒に楽しめるのが一番です!
≪算数が楽しくなる! 小学生のナンプレ 単行本 – 2015/6/8≫
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(↑ 私はこれを購入して使ってみました。あくまで初めてナンプレに向かう子ども向きです。)
数字は嫌いと言う子には、こんなナンプレもありましたよ!
これはこれで楽しいし、注意深さを育てる練習にも向きそうです。
おうちで家族みんなが楽しむならば、木製のこんな玩具もありますよ!
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